道場訪問記

その11 大浜剣友会(駿河区中野新田)

道場訪問記第11弾は大里中、高松中で活動する「大浜剣友会」です。創立からわずか10年で県内でもトップクラスに上り詰めた実力派剣友会で、OB・OGは現在も中学・高校の第一線で活躍している剣士ばかり。師範の岩崎知弘先生の掲げる「小手先ではない、大きな伸びしろのある剣道」を目指して日々稽古に励んでいます。

「大浜剣友会」は、平成18年5月発足の静岡市内では比較的新しい剣友会です。主宰は岩崎知弘錬士六段。発足当時は中島中学校の格技場で活動していましたが、現在は月曜日と金曜日が大里中学校、水曜日は高松中学校で稽古しています。平成23年に「静岡県剣道道場連盟」に加盟したことをきっかけに県外の大会へも積極的に参加するようになり、遠くは北九州市まで遠征することもあるそうです。そのような取り組みもあり、短期間のうちに県大会で団体3位3回、個人3位2人など、輝かしい実績を上げる実力派剣友会に上りつめました。巣立った門下生は、現在も静岡市内の中学・高校の第一線で活躍しています。

岩崎先生の実技指導には大変定評があり、地元大里・中島中学区にとどまらず、市内全域から数多くの小中学生が指導を受けに集まります。岩崎先生に指導の方針をお聞きしたところ、「小手先ではない、大きな伸びしろのある剣道、打ち切る剣道。」「技術面だけでなく剣道のいろんな側面に触れさせ、剣道を好きになってほしい。」と話してくれました。

今回の取材は金曜日の大里中学校での稽古にお邪魔しました。稽古時間は19時から21時までの2時間です。小学生・中学生・一般が合同で同じメニューをこなしていきます。まず前半は体操から始まり、細かく素早い足さばきと専用の木刀を使った素振りをみっちり、その後互いに相手を作って面を着けない状態での打ち込みをたっぷり稽古しました。ここまでで約1時間を費やしました。

水分補給の小休止を挟んで、後半は面を着けての稽古です。こちらも小中一般が全員で回り稽古です。いろんなパターンの切り返し、縁を切らない状態で交互にメン体当たりから引き技の打ち込み、応じ技各種、そして最後に地稽古を数本、と内容はオーソドックスではあるものの、剣道で最も大切な基礎的な部分を徹底的に鍛え上げている印象を受けました。これが前出の「小手先ではない、大きな伸びしろのある剣道、打ち切る剣道」に繋がっているものと思われます。

現在の会員は小学生が6人、中学生10人、一般3人と一時期に比べ少なくなっているとはいうものの、折に触れOBOGが稽古に来てくれるということで、この日もOGの大学生が夏休み帰省中ということで稽古に駆けつけかわいい後輩たちの指導にあたっていました。「静岡県剣道道場連盟」の理事職も務め、少年剣道の発展と青少年の健全育成にも尽力されている岩崎知弘先生、「子どもたちには剣道を通じて「自立する」ということを学んでいってほしい」と話してくれました。現在も実力派剣士が続々と育っている「大浜剣友会」。今後も市内外の大会を盛り上げてくれることでしょう。

【平成29年9月15日(金)取材 】

教室データ

稽古場所 静岡市立大里中学校・静岡市立高松中学校
稽古日 月曜日・金曜日 19時00分~21時00分(大里中)
水曜日 19時00分~21時00分(高松中)
入会金 無料
会費 2,000円/月
問合せ先 054-285-1871(代表 岩崎知弘)
静岡市剣道連盟
▲ページの上へ