その20 高部剣道スポーツ少年団(清水区押切)
昭和43年創立の「高部剣道スポーツ少年団」は、今年創立50周年を迎える歴史ある剣道教室。巣立っていった歴代の門下生は数百人を数え、高校・大学の全国大会で活躍した選手も数多く輩出しています。
市内の大会では常に上位に顔を出す実力派の剣道教室は、現在も門下生が増加中。その魅力を取材してきました。
道場訪問記、第20回は清水区の強豪「高部剣道スポーツ少年団」の紹介です。「高部剣道スポーツ少年団」の創立は昭和43年。当時高部小学校の教員として赴任されていた丸山成穂先生が中心となって活動を始めたのがきっかけです。今年度末でちょうど創立50周年を迎える静岡市内でもっとも歴史ある少年団です。
指導は、団長の葛西英男錬士六段をはじめ、佐藤春光教士七段、栗田俊裕五段、荒木栄一郎四段、生子武蔵四段、小澤裕見子四段、鈴木幹人四段、松原伸行三段、髙木孝二三段の諸先生方が当たられています。
現在の団員数は、小学生24人、中学生9人、一般18人(指導者含む)。会員数が減少している少年団が多い中、これだけの人数の小中学生がいるのも驚きでしたが、特筆すべきはママさん剣士の多さ。一般剣士18人のうち、なんと7人がここ数年で剣道を始めたママさん剣士とのこと。昇段審査も視野に入れて日々熱心に稽古をされているそうです。
稽古は、月曜日、金曜日、土曜日の週3回、17時15分から1時間半程度です。今回は雨の降る9月中旬の土曜日の稽古にお邪魔してきました。会場に着いてまず驚かされたのはやはり何と言っても会員数の多さです。この日は小学生だけでなく、中学生や一般愛好家の皆さんまで総勢50人ほどが集まり稽古前から大変な熱気に包まれていました。
17時15分からの稽古に備えて各自が準備を進めている中、葛西英男先生と佐藤春光先生がお見えになりました。小中学生は準備の手を止め、先生方のそばまでやって来てしっかりと挨拶をしていました。
稽古内容ですが、全体での礼、体操・素振りの後、ほぼ全員が面を着けての稽古になりました。年齢や経験年数、錬度が様々な50人ですので、すべて同じ内容の稽古はできません。この日は5~6グループに分かれて、それぞれに指導者が数人つく形で切り返しや基本技の稽古を行い、個々のレベルに応じた丁寧な指導がなされていました。
基本稽古は30分程度、その後一旦休憩を入れて全体の回り稽古式で地稽古を行い、18時30分頃終了となりました。稽古内容はオーソドックスな基本稽古なのですが、錬度が異なる小中学生・ママさん剣士に対し、そのレベルに合わせた丁寧な個別指導がなされているのは、「目先の勝利や小手先の上達ではなく剣道を長く続けてもらいたい。」という葛西先生の指導方針の表れともいえるものでした。
稽古が終わり終礼の際、「高部スポーツ少年団 誦句」として全員で発声してこの日の稽古はすべて終了となりました。
一、剣道を、真剣に取り組みます。
一、勉強します。
一、大きな声ではっきりと返事をします。
稽古終わりに主将の岩品佑哉君に話を聞きました。「団体戦では大将としてチームを引っ張っていきたい。来週、大会があり三連覇がかかっているので何としてでも優勝したい。」と力強く語ってくれました。
団長の葛西英男先生は「ここ数年入門者が増えて活動が盛り上がっているのは大変喜ばしいこと。その分、曜日によっては指導者が不足しがちなのでそこをどうクリアしていくかが今後の課題。」と話してくれました。
静岡市内の大会では常に上位進出する実力派の「高部剣道スポーツ少年団」。剣道人口が伸び悩む中、毎年入門者が増え続けているのは充実の基本指導と葛西先生をはじめとする優しく気さくな先生方の人柄に惹かれてのことと推察しました。ママさん剣士の力も合わされば、ますます活動が盛り上がっていくこと間違いなし。「高部剣道スポーツ少年団」の今後の活躍に注目です。
【平成30年9月15日(土)取材 】
教室データ
稽古場所 | 静岡市立清水高部小学校 |
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稽古日 | 月曜日・金曜日・土曜日 17時15分~18時45分 |
入会金 | 無料 |
会費 | 5,500円/3ヶ月 |
問合せ先 | 080-3063-8104(栗田) |
静岡市剣道連盟
事務局:
〒422-8025
静岡市駿河区水上7-11
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