道場訪問記

その15 SBS錬心館(駿河区登呂)

創立45周年を迎える「SBS錬心館」の紹介です。
カルチャーセンター「SBS学苑」として創設された剣道教室で、「SBS剣道部」などを経て現在の「錬心館」に至ります。その間、多くの実力派剣士を輩出し、現在も小学生から一般まで熱心な愛好家が稽古に集まります。

「SBS錬心館」は、昭和48年4月に静岡新聞社・静岡放送が運営するカルチャーセンター「SBS学苑」の一部門として設立された剣道教室で、東京から故渡邉敏雄範士八段(早稲田大学師範)を師範として招いて始められました。

当時は1部、2部、3部に分かれ、門下生は100人を越えていたそうです。指導は渡邉範士の他、大橋専一教士七段、鈴木登教士七段、村谷文治教士七段の三人が当たられていました。渡邉範士がお見えになるということで、当時は県内の名だたる先生方も稽古に参加され、指導を仰いでいたそうです。

カルチャーセンター終了後は、SBS剣道部が「SBS錬心館」として活動を引き継ぎ、現在は高松中学校武道場を活動拠点として毎週月曜日と金曜日の19時から稽古を行っています。

指導は代表者の塚本博士六段の他に、澤田春夫三段、飯島章五段、小栗敏弘四段、三浦雄市三段の各先生方が当たっておられ、小学生から一般までが楽しく厳しく稽古に励んでいます。

 

今回取材班は金曜日の稽古にお邪魔してきました。現在、小学生の生徒は、6年生1人、5年生1人、3年生2人の合計4人。人数的には少し寂しいのですが、元立ちとして3人の先生がほぼマンツーマンでついてくださるので、一人一人に濃密な指導ができ、子どもたちもそれに応えるように元気いっぱいで稽古していました。

内容は切り返しや打ち込み、応じ技などの基本稽古と地稽古です。稽古時間は1時間程度ですが、少人数がゆえに細かい部分まで丁寧に指導ができるため、非常に内容の濃い稽古ができていました。

小学生の稽古が終わりに近づくと、中学生・高校生。一般の皆さんが集まってきます。20時頃、小学生が一旦終礼をするとその後は中学生以上一般の稽古が始まります。こちらは地稽古中心で、最初は中高生が一般有段者にかかる形から始まり、その後先生方同士での稽古に移っていきます。

取材したこの日は総勢30人近い人数で試合場1面余りの道場は大変な込み具合。大変活気ある稽古が行われていました。稽古は厳しい中にも雰囲気がよく、時折笑顔も見られました。

中高生以上を含めると大変な活気の「SBS錬心館」。現在は小学生の会員が少ないのが最大の課題とのことですが、歴代の門下生は中学・高校で目覚ましい活躍をしていることもあり、まだまだこれからも名選手を輩出してくれそうです。

代表の塚本先生は、「SBS錬心館は、父母会・指導者・会員が三位一体で運営しており、お互いの信頼と協力で成り立っています。剣道の教えを子どものころから身につけ、思いやり、人の痛みが分かる人になってもらいたいと考えています。今後も剣道の基本である「気・剣・体一致の剣道」を目指して日々稽古に励んでいきます。」としめくってくれました。

【平成30年4月27日(金)取材 】

教室データ

稽古場所 静岡市立高松中学校武道場
稽古日 月曜日・金曜日 19時00分~20時00分(小学生)
20時00分~21時00分(中学生以上)
入会金 無料
会費 小学生は月1,000円、中学生以上は年間3,000円
問合せ先 090-1560-0401(塚本博士)
静岡市剣道連盟
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